砂の中から頭を出したユーモラスな姿が人気の「チンアナゴ」。そんなチンアナゴですが、海にいるチンアナゴの映像や水族館の水槽を見てみると、チンアナゴたちはみんな揃って同じ方を向いています。一体どうしてみんなで同じ方を向いているのでしょうか。
サクサク学べるちんあな屋さんのちんあな学もオススメ!
ゆらゆらのヒミツ
みなさんご存じの通り、チンアナゴの仲間は砂の中に潜ったまま頭だけを出して生活してします。チンアナゴが泳ぐのは移動する時だけで、ご飯を食べる時も巣穴から出ることはありません。
そんなチンアナゴのご飯は海流にのって流れてくる動物プランクトン。プランクトンというと顕微鏡を使わないと見えない微生物のイメージがあるかもしれませんが、チンアナゴのご飯はなんとか肉眼で見える程度の大きさの小さな甲殻類です。あまり嗅覚の発達していないチンアナゴは、大きな目を頼りにいつも周囲を見渡して動物プランクトンを探しています。
となればみなさんもうお分かりですよね。そう!チンアナゴがみんな同じ方を向いてゆらゆら揺れているのは、いつご動物プランクトンが流れてきてもキャッチできるように、海流の流れてくる方を向いて待ち構えているからだったのです。
海はもちろん、ほとんどの水族館ではチンアナゴの水槽に海流を再現しています。逆の見方をすると、チンアナゴの向きを見れば水流の向きもわかるという事ですね。
ご飯にまつわるアレコレ
チンアナゴは目で見て動物プランクトンを探します。そのためプランクトンのようなものが流れてくると、思わずパクッと食べてしまう事があります。そんなプランクトンのようなもの代表が他のチンアナゴのウンチ。チンアナゴのウンチもプランクトンのように水中を漂うため、下流にいるチンアナゴが思わず食べてしまうシーンが水族館ではよく見られます。でもご安心を!そのまま食べてしまう事はなく、ちゃんとペッと吐き出します。
そしてチンアナゴが動物プランクトンを捕まえる時は、口で捕まえるというよりは周りの水ごと吸い込んで捕らえます。貴重な動画がインターネットの海に投稿されていましたので、ぜひご覧下さい。